ゲーム中毒(依存)、電子中毒

不登校につきもののゲーム。勉強や運動にはまる子はいませんが、ゲームにはまる子は大勢います。

親御さんのの嘆き声を毎日聞くわけですが、私もゲーム会社はなんというものを作ってくれたんだと思う時もあります(笑)

ゲームをめぐって、様々な悲喜こもごものドラマがありました。。。

しかし、ゲームは売上何千億円のゲーム会社が投資家に小突き回されながら必死に作っただけあって非常に面白い。。

そして、現実と違い簡単にクリアできる。。

ゲームは原因なのではなく、結果なので、ゲームを問題視するのは若干違うのですが。。

ゲームがなければ別のものに依存するだけです。酒、タバコ、ドラッグ、非行、自傷などなど。

ニュージーランド発ゲームで認知行動療法をマスターする

さて、そんなゲームですが、面白いものが日本に入ってきました。下記は東大新聞に掲載された記事です。

提供するゲーム「SPARX(スパークス)」は、ニュージーランドのオークランド大学で作られた。個人に無意識に生じる偏った考え方に気付かせ、より現実的な考え方を促す認知行動療法と呼ばれる治療法をゲームに応用している。ゲームは七つのレベルに分かれた世界を多様なキャラクターたちと共に冒険するというストーリーで、それ自体でも十分に楽しむことができる。

さて、このSPARXというゲームはドラクエと同じようなロールプレイングゲームでうつ病の治療率が43%でカウンセリングと同等の効果があるそうです。ユネスコの賞を受賞していて「今後10年でもっとも有望なデジタルイノベーティブ」と賞賛されたそうです。さらに、「電子健康と環境」のカテゴリで国連の世界サミット賞を受賞しているそうです。

電子健康と環境。。不登校のお子様にぜひというところですね。早く僕もやってみたいです!!

ある親御さんはうちの子がゲームに集中するくらい勉強すれば東大にも余裕で入れるとおっしゃっていました。。別の言い方をすると、ゲームに集中するくらいに認知行動療法に集中すれば、悩みは確実に吹き飛ぶ、といったところでしょうか。

早く僕もやってみたい。

毒をもって毒を制すならぬゲームをもってゲームを制す。

バーチャルリアリティーのゲーム

さて、科学技術はどんどん進歩していて、ゲームもますます進化します。

今後はバーチャルリアリティーが浸透して、もはやゲームと現実の区別がつかないところまで来ているようです。

実際に、売られているものはまだまだちゃっちいですが、研究室のすごい施設ではもう人間は現実とゲームとだまされるそうです(養老たけし先生の話)。

もはや、そうなるとゲームの世界からいよいよ抜けられないのではないかと頭が痛くなりそうです。。

しかし、別の可能性もあります。

代替現実の心の世界への応用

日本の代替現実技術の会社でハコスコという会社があります。

そこの社長さんは藤井直敬という方なのですが、代替現実ゲームの精神疾患治療への応用の話をしています。

「例えば、精神疾患の人の主観的な現実を(代替現実により)別の人が追体験することで問題をより理解、共感することができる。また、解決法も見つかりやすいはずだ。」

なので、

「不登校の子の主観的な世界を(代替現実により)別の人が追体験してその辛さに理解、共感することができる。そして、解決に向けてより動き出すはず。」

悲しみは共有して半分に、喜びは共有して2倍にという奴ですね。

しかし、実際のところは人間はそれぞれ考え方(価値観、常識)も違いますし、知覚(美味しい、暑い、疲れた)も違うのでなかなか共感することができません。

僕たちは、キリスト教とイスラム教の人が争うのを理解できません。

不登校の子がゲームにはまる気持ちも本当の意味では理解できません。

大企業の経営者が不正をする気持ちや事情もわかりません。

逆に子供は親の気持ちやありがたさをわかりません。

しかし、それでは本当の意味で問題を解決することはできません。

そんな問題を解決できるようになる日も近いのかもしれませんね。