こんにちは。早野です。
今日もお読みいただきありがとうございます。
★不登校とキャリア
不登校で多くの方が不安に思うのは
仕事ひいては学歴の問題があるからだと思います。
狩猟採集の縄文時代や農家80%の江戸時代であれば
学校に行く人は少ないでしょう。
森や田んぼで親から仕事を学ぶわけですから。
なので、不安はない。
この記事を読むと
不登校だとなぜ不安になるのかが
歴史・地理的(時間と空間的)に俯瞰してわかると思います。
また、どうしたらいいのかも。
★そもそも学校とは?
文系の方は歴史をくわしく勉強します。
近代で学校ができたのは植民地にならないためだそうです。
(一部の説によると)
明治政府は小学校を作り「国民軍」を
絶対に作る必要があった。
王侯貴族を倒したフランス革命で国民軍ができてから
陸軍ではフランス軍は無敵だったそう。
なぜならば、
お金で雇われた傭兵主体の軍隊だとすぐ逃げるので
やる気がある国民軍に勝てなかった。
というわけで、
欧州はナポレオンが席巻します。
そして傭兵と違い国民軍は税金払って軍に行ってくれる(笑)
傭兵や騎士よりも人数が多いので必ず勝つ。
やる気があって数が多いほうが勝つ。
身も蓋もない話です。
そのあたりの時代から
ドイツから社会保障制度が整備されたそうです。
昔のお父さんは家族の衣食住の保証がされれば
喜んで機関銃に突撃したそうで。
世界史は厳しい話が多い(笑)
ご先祖様に感謝(涙)
★奴隷にならないために
悲しいことに
武士や騎士だけががんばるのだと
近代戦は勝てなかった。
幕末でも会津藩は武士だけは戦ったが
平民はそうでもなかったそう。
長州藩の上層部はそれを見て驚愕。
国民全員に頑張ってもらわないと
列強からの独立は維持できないであろうと。
そして、各国で小学校ができたわけです。
植民地になると飢え確定なので
まだマシであろうと。
なぜならば
国民軍のためには言語や文化を統一する必要があり
小学校で標準語を習い意思疎通がより可能に。
(ラジオもテレビもない時代)
日本でも江戸時代は青森の人と鹿児島や沖縄の人では
会話は通じなかったらしいです。
学校が学力のためならば
飛び級などをしますよね?
どう見ても学力のためではないのです。
また、学習効率ももっと良くなるはず。
でも、もともとの目的は国民意識醸成のため。
今でも港区の公立学校は最先端の教育をしようと思えばできますが、
しませんよね。
一人当たりGDPがオランダ以上の東京都が
オランダ的な教育をするわけでもない。
東京都の一人当たりGDPはシンガポールくらいですが
各家庭で中学受験に取り組むわけです。
*高齢化で税負担率は異なりますが(笑)
結論として
教育の不自由さ、非合理さは国民意識を壊さないためであるのかと。
そして地方に税金を回すと。(良いことではありますが)
たとえば、組体操を学校でなぜやるのかというと
陸軍の名残。
陸軍だと一人が逃げたら全体が終了なので
逃亡は極刑(ひどいけど昔だと合理的)
陸軍、満州系の流れをくむ大企業や国の組織も多いので
その風土が残っていたりするのですね。
どこかのTV局みたいに後進的すぎても問題ですが、
先進的すぎても居場所がない。
うまくやれると良いですね。
★奴隷解放と工場労働
身も蓋も無い話が続きましたが
さらに続きます。
また、近代で工業が主体になると
奴隷だと問題があったそうです。
さとうきび畑で働かせる分にはいいけど
工場だと主体性に欠けるのでつかえないと。
トヨタ生産方式は奴隷からは生まれないし
台湾のiPhoneや半導体生産も奴隷では無理だそう。
それにより奴隷解放が
19世紀イギリスでなされたそうです。
世の中、厳しすぎますよね(笑)
美談だと思ってたのですが違った。
大西洋三角貿易で
奴隷労働させておいて
時代が変われば自立しようぜと(笑)
サッカーは紳士のスポーツとか言えちゃうのがすごい(笑)
★ここからいよいよキャリアの話に
さて、キャリアやお金について考えてみましょう。
お金は日本銀行などが発行して世の中に流通します。
なので、一般的に国に近い仕事のほうが
給料が高く安定します。
なぜならば
お金をもっている人相手の商売が給料がいい。
で、お金を持っているのは誰かと言ったら
政府や大企業なわけです。
政府はお金も印刷できる(笑)税金も確実に集められる。
そして、大企業には貯金が600兆円もあるのだとか。
で、大きな事業、
たとえばオリンピック、リニアモーターカーの工事、
国や銀行のITシステム、原子力発電所の建設などは
国→大企業→下請け→下請け
→下請け→下請け→末端派遣労働者となります。
当然、上流のほうが仕事は書類仕事で
給料も高い。
末端は夢も希望もないと言う意見が
SNSにあふれるわけです。
大企業の仕事でも同じです。
たとえば、トヨタや日立が国内に工場を作るとしましょう。
従業員3人の早野建設には
発注しません(笑)
トヨタ→大企業→中小→下請け→
下請け→下請け→末端派遣労働者となります。
他にも医療や教育、福祉などでも
国からの「分配」によって成り立っています。
そもそも支配というのは、
数えて「配る」が語源と言います。
古今東西群れを作る哺乳類は
税を集めて「配る」わけです。
イメージはよくない言葉ですが
「支配」によって成り立っている業界は多くあります。
たとえば、
支配がなければ「配られない」ので医療や福祉は即終了(笑)
自由主義が良ければ
アメリカみたいに盲腸で料金が300万円みたいな世界。
「この支配からの卒業」は皮肉なことに
暴走族風の人ほど悲惨なことになる。
人間社会は配ることで助け合いの社会のわけですが
なるべくなら「配るほう」にわが子に行ってもらいたいというのは
エジプトのピラミッドの時代から同じ。
AI時代でもし万が一にも仕事がなくなっても
「配る」のは残るではないかという気がします。
★お子さんには大企業でもベンチャーでも自営でも選べるように
さて、残念なことに
こうした国や大企業関係の仕事がGDPの9割を占めています。
(そんなバカなと思い私も何度もAIで計算しましたw)
個人向けの商売は目立つけど1割ほどしかない。
なので、コンビニバイトなどは安いわけです。
個人向けの商売とは
塾、ホテル、スーパー、外食、ジム、美容院、歯医者など。
そこらへんでよく見かける目立つ商売は
給料が低め。
私は営利を目的にこの仕事をしているわけではありませんが
ここまでシビアな認識は持っていなかったなと反省(笑)
で、こうした大企業や公務員、資格職になるには、
学歴があったほうが確率的に入社しやすい。
富士通やみずほ銀行の社長が
中卒という可能性は低いでしょう。
そもそも学力試験を受けないといけません。
そもそも大企業は官僚制度や軍隊の制度を模範にしています。
国の事業を払い下げたものも多い。
JRにNTTにJALにJTに三菱に三井に。
世界的には国(公務員組織)のおかげである組織も多い。
イギリス東インド会社からサムスン、TSMC、フォルクスワーゲン、BYDまで。
親が「勉強しなさい」と言うのは、
能力ではなく「立ち位置」のためなわけでもあるわけです。
まともな組織であれば中年でうつでも
ある程度の待遇が約束されますので。
私などはうつになれば終わりです(笑)
また、大企業の一部は歴史的に労働組合が強く
社員が守られる傾向にあります。
去年スクールカウンセラーさんが契約打ち切りが不当だと
裁判を起こしていましたが
今から労組を作り始めてもどうなんでしょうねと思います。
なので、
学歴があると仕事ができるか?
などの議論は
あんまり意味のない議論でしょう。
数が多いほうが勝つ。
そのためには安定を保障したほうが合理的。
こういう話をお子さんにする時があります。
中学受験で大人は頭がおかしいと思ったけど理由が分かったと。
かといって、
ペーパーテストに向かない人も多いのは事実で
(頭が悪いとかではなく性格にあわないことも)
強制すれば逆効果になるわけですが。
★いくつかの選択肢を持っておく
さて、ここまでは国や大企業向けの話でした。
ですが、実力で勝負する世界もあります。
街の八百屋さんやフリーランスのエンジニアなどはこのタイプ。
僕の周りでもそうした分野で成功している人はたくさんいます。
元不登校でもそういう方はたくさんいますよね。
ですが、
全員が成功するわけではない。
(残念ながら)
また、
いつまでも成功するわけでもない。
時代の流れというものがあるからです。
社会の荒波には時代の波というのもある。
私の知り合いに理科大を出て
パチプロの人がいました。
しかし、ルールが変わり稼げなくなったそうで
今では建築現場で働いています。
彼はこう言います。
「汗水たらして働くのはいいものだよ。早野君」と。
ポジティブで素晴らしいなとは思います。
しかし、大企業であれば時代の変化への適応は
会社の超優秀な上層部が勝手にやってくれます。
たとえば、富士フィルムや
ソニーは見事に転換しました。
が、街の写真屋さんや電機屋さんの全員が
同じことをできたでしょうか?
ジャパネット高田はテレビ通販に進出して成功しましたが
廃業していったお父さんは多いのではないかと。
レンタルビデオでも携帯電話でも
本屋さんでも同じようなことが。
寄らば大樹というのはそういう側面もあるのです。
見方によっては大企業の末端の社員が
超優秀な人を利用できているとも言えます。
私の結論としては、
A群:大企業・優良ベンチャー・公務員ルートは早めに捨てるべきではない。
つまり学校復帰の選択肢を捨てるべきではない。
B群:とはいえ、身近な人でそれ以外の生き方をしている人を複数、知っておくべき
C群:外資系、海外ルートもできれば持っておけるといい。
不登校の子はA群が断たれたと思い、
B群も知らず(せいぜいユーチューバーとかプロゲーマーくらい)
C群も気力がわかず絶望という感じで、
そして親や先生もパニックの拡大で
さらに絶望という感じです。
絶望が絶望をよぶのだけど
世間からは不登校でも大丈夫と言われる(笑)
しかし、
A群もB群もできれば
適応できるようにしておいたほうが合理的だと思います。
C群もできれば。D群はまた後日に。
A群も幅が広くて
美大を出て就職とかもありますし、
(美大の就職実績を見ると)
偏差値の高くない大学からの就職もあります。
(就職実績を見ると)
「無駄な授業は出たくない」という子には
ここまでの話をすると納得します。
無用の用という老子や史記などの
古典を学べと。
強みを伸ばすのは良いのですが
弱点を補強するのも忘れないほうがいいと。
そしてそれは今すぐでなくても良いのです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
ではまた。
★キャリアに関するイベント
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突然の事で、驚きと嬉しさで涙が止まりませんでした。 Amazon書評より
子供が不登校になったら、子供と家族の世界が暗転します。不登校は学校に行けない本人と家族の関わり方に起因する問題です。
ご自身の経験から、それぞれのもつれた糸のほぐし方を、非常に緻密にやさしく書かれています。
子供に対する時にも自分を内観する時にも、いつも手元で参照したいと思いました。
不登校に限らず、絶望からの立ち上がり方の網羅されたすばらしいナビゲーターです。 Amazon書評より
私立なので週6日登校ですが本人は週5日と決めている様ですが登校しています。
作者がこれでも良いと言ってくださるので親も気が楽になり、怒りの回数が10分の1になりました。
この本を検討している方は本当に困っていると思います。なので私も実体験だけを書きました。 Amazon書評より
不登校児童をもつ親御さんに向けて書かれた内容で、前向きな言葉の数々に元気づけられるはず。100頁くらいですぐ読み終わります。
不登校は大物になる可能性大!愛着障害は実は天才の可能性が!と調子よくてほんまかいなと読み進めたけど、偉人が結構な数いることに少し驚く。
要は不登校の子は感性が鋭く『葛藤を抱えながら生きる』ため大事が成し遂げられやすいということで、上記の言葉で安心して引きこもっていれば成功する訳ではない。
『悩むことの上手い下手も日本語能力に左右される。だから勉強は国語がカギ』というのは妙に納得した。 読書メーターより
我が家の運命を変えた一冊。
この本が好きになり、作者の早野さんのブログを読み尽くしたところ、
復活した息子、いまのところ無敵です。
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日本ブログ中学校教育ランキングで1位になりました!!!
不登校・引きこもりブログランキングで1位になりました!!!
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