こんにちは。早野です。
今日もお読みいただき有難う御座います。
目次
★お便りのご紹介
＞こんにちは。
＞ご報告が遅れましたがＡ（娘）は英検準１級に合格しました。
＞これで早野さんがおっしゃるようにＭＡＲＣＨや早慶上理の一部は大学受験は国語のみで受験できます。
＊注：準２級あたりから恩恵がある。さらに社会か理科か数学があるとなお選択肢が広がる。
＞まさか高１の段階でこのような状態になるとは中学の時は夢にも思いませんでした。
★現代仕事論と不登校
不登校の子はよくこんなことを言います。
『仕事は全てＡＩに取られるから頑張るだけ無駄』
『学校の勉強はスマホですぐに調べられる知識を覚えるので無駄（例えば漢字とか）』
『英語を勉強しても日本にいるならムダ。日本に来た外人が日本語を話せばいい。』
そこに対して我々大人は対応できる必要があります。
というのも、暴力や権力で子供や部下をねじ伏せられる時代ではなくなっていますので、
それなりの説明能力と言うか納得させる力が必要になってきているからです。
（パワハラとかそういうパワーワードが広まり親や先生などの指導者には厳しい時代です）
★英語を学ぶ理由
私は生徒に冗談交じりにこう言います。
『英語がわからないと日本の大企業だとそもそも日本人とすら会話が出来ないしニュースも理解できない。実は君が見ているユーチューブの動画すらも君は本当はまるで理解できていないのや。（時事ネタ系の動画）』
ここで下記のような例を出すと爆笑です。
『例えばさ、会社だとさ上司が急に何かのレセプションの時に、おい早野。Ａ社のバイスプレジデントにアテンドしてくれ。とか言うわけよ。で、バイスプレジデントを副社長と解釈するか部長と解釈するかで怒られるわけよ。そもそもＡ社はどんな組織形態なんやというところから考えなきゃあかん。』
『あとは会議で誰かが、このプロダクトのユーザエクスペリエンスを高めるにはクライアントのニーズの調査がマストだ、とか言うのよ（お客にもっと満足してもらうためにお客に聞いてみようとか言えばいいのに 笑）』
『あとはニュースでも、例えば、エッセンシャルワーカー以外はリモートワークにする必要があるのがＷＨＯの●●さんの見解とかキレイなアナウンサーが言うでしょ。』
『他にもネットの経済雑誌でも例えば、デジタルトランスフォーメーション（略してＤＸ）は日本のＧＤＰを３年以内に１１兆円底上げし、日本企業のＲＯＩをドラスティックに改善するだろう。みたいなのもあるわけよ（笑）ＤＸとかアホかという感じやが日本や世界の名だたる大企業がそれで商売して世の中も国も動いているわけよ。
まー、一昔前はダイバーシティーとかコンプライアンスとかリストラとかＢＲＩＣｓとかコアコンピタンス経営とかキャッシュフロー経営とかでなんか良さげなパワーワードを発明すれば会議でなんとなくわが社もやろうかとかななって商売になるわけよ（笑）』
『俺もさー、お前ら日本語をちゃんと話せよと言いたくなったんだけど、まさか上司や先輩に『正しい日本語を話しましょう』とか言うわけにもいかんだろ（笑）』。
『ただ、専門用語やカタカナ用語の羅列はあまり意味が無い話を非常に有難い話に錯覚させる力があるので知っておいて君も使える側に回ったほうがいいと思うよ。
ダイバーシティーとかは『価値観とか立場が異なる人どうしで協力し合いましょう』だし、
キャッシュフロー経営とかは『現金大事にしましょう』とかだし、（売掛金とかで経営が複雑になりすぎて現金を大事にしていなかった 笑）
まーそんなことは小学生１年レベルで誰でも言えるんだけど、
大人は俺も含めて小学生レベルのことがあんまり出来ていないので会社でそれを格好良く言うと人を動かせたりするわけよ。
逆に英語を知らないと現代だとマウンティングされっぱなしで、
現金を大事にしましょう、みたいなことしか言っていない人にやられっ放しなわけ。
世の中の人は意外にけっこうな割合で知らず知らずのうちに言葉や学問というか学があるとか無いで優位な立場に立とうとしてくるわけよ。
大学受験の英語を勉強しても英語ぺらぺらにはならんが（そこそこ会話できるようにはなるが）日本での商売はやりやすくなるわけよ。』
★高校入試の作文や国語に大学入試国語で頻出のＡＩ論や未来の仕事論
また、先ほどのＡＩと仕事の話ですが、
最近の国語の入試問題によくあります。
まず、最近の都立高校の推薦入試や一般入試では未来の仕事とＡＩ論が頻出しました。
大学入試でも例えば、学習院大学で、
ＡＩにより人類は一部の超エリートを除いて（ハーバードやＭＩＴのトップの中のトップがここでいうエリート）人類のほとんどが無用者階級に没落するのか？？という論説文が出来ました。（受験生のモチベーション下がるのではないか笑）
これは世界中でベストセラーになったオックスフォード大学の教授の『サピエンス全史』や『ホモデウス』を参考にしたというか露骨に引用している論説文です。
子供が仮に勉強に関心がまるで無くてもユーチューブなどでアホな理屈で大人に対して理論武装してくるので一応説明できると良いとは思います。（勉強と現実社会をつなぐことによりくだらないと思える勉強や学校などにも向き合えるかも）
皮肉なことに不登校の子供が言うことと入試問題が言うことは意外に近いわけです。。。
トップとビリは同じとか紙一重と昔から言いますが。
★ＡＩが出来ないものとは？？？
で、ＡＩ時代に人間しか出来ない仕事はかなり言い尽くされている感がありますし、
生徒にも書き方を指導してきた気がしますが、
高校入試あたりの模範解答だと『異なる価値観の人とのコミュニケーション力や新しくアイデアを生み出す力がＡＩには無いので私はこれからこんな高校生活を送ることでこんな力を身につけて仲間達とこんな成果を生み出したい』みたいな感じですが、
こういうのを不登校の生徒に書かせるのはＡＩがどうなのかはよくわかりませんが生徒の成長には極めて都合が良いのですが、（出題者偉い 笑）
大学入試だとそれがはるかに抽象的になります。
これは早稲田の先輩でありキズキ塾のアドバイザーであった山口揚平氏の著作からの引用ですが、
『ＡＩは次元を超えることができない。まず、虚構を扱う能力が無い。なので、ノーベル賞を受賞した山中伸弥氏や女優の芦田愛菜氏の座右の銘である人間万事塞翁が馬を実感して自己絶対肯定感覚を表現することはできない。』
というものです。
よくわからないと思いますが、（説明能力不足ですみません）
でも、不登校の子に教えているとこのことを彼らはなんとなく肌感覚ではわかっているように思います。説明していてその微妙な反応で私にはそれがわかる気がします。
生徒にいろいろと教えられていることを日々感じます。
★他の記事
不登校から復学したマツコでラックスや上京した指原莉乃に学ぶ『人間万事塞翁が馬』
病院で『ジャマ中』と酷評され転身した山中教授に学ぶ人間万事塞翁が馬
では、またお会いいたしましょう。
最後までお読みいただき有難う御座いました。
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