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不登校などの社会問題が解決しない理由
不登校になりようのない考え方を身に着けるためには、その前に『正しいように見えて』建設でない考え方を追放することから始めましょうという話をここ最近しています。
不登校に限らず、引きこもり、うつ、自殺などの問題が解決できないのは、正しいように見えて建設的でない社会常識が原因だからです。
みんなが正しいと思いこんでいるものが原因だから説明できないし、解決できないのです。むしろ増加してしまうのです。
そして、その罠を見抜けないと真面目で素晴らしいのになぜか。。ということになります。
一つ目の追放すべき考え方は『なるべく多くの人に好かれて認められなければならない』という誰もが賛成しそうなことですね。しかし、冷静に考えてみると。。。
二つ目の追放すべき考え方は『失敗や落ち度、過ちがあれば自分を責めたり、落ち込んで当然』でした。みんな当然だと思っているからうつの人が1000万人もいるという話でした。
三つ目に追放すべき考え方は『相手を自分の判断基準に合うように変えるべき』でした。そうすると敵対関係になってしまいますね。例えば、『親が変わらないと子供は変わらないんですよ!!』とカウンセラーに言われたらなんとなくいらっとしませんか?味方になるにはありのままに相手を受容することが必要ということでしたね。
いきなり不登校を解決しようと思うよりも、まずは味方になり、そこから二人三脚でやっていこうという二段構えの戦略でしたね。
さて、四つ目に追放すべき考え方は『競争が必要。そして勝つことが大事。それによって自分の価値が決まる』というものです。
競争に勝って自分の価値を証明しようとすることの問題点
さて、社会では様々なところで競争が繰り広げられています。
学校では勉強の成績、運動の成績、人気度、だれがかわいいか、かっこいいか。
社会に出れば、業績、能力、所得、地位、家族のこと(子供がどこの学校かとか)、などなど。
競争は自然かというとあまり競争しない民族もいるそうなので本能ではないようです。
競争は使い方を間違えると悪そのものになります。
その説明をしましょう。
1、競争は自信を奪う
競争をすると大多数の人間は負けることになります。そうすると負けた人たちは当然のごとく自信を失います。
勝った人間も常に不安があり、休むことはできません。勝った喜びはつかのまのもので、人からは羨ましがられますが長続きしないのです。
そして、いつか負けますが、それに耐えることができません。
統計的に高学歴者の自殺率はその他のカテゴリーに比べて高いのはそういう理由です。
経営者の自己破産による自殺が多いのも同じ理由です。
本当の自信とはありのままの自分に価値を認めることですが、競争している限り、そのような状態になることは勝者も敗者もできません。
2、競争は協力関係を破壊する
競争は協力関係を破壊します。
例えば、出世レース。社長候補四人のうち、社長になる人以外は去ることがあります。
それほど優秀な人が組織の外に出ていく。。かなり資源の無駄遣いです。
兄弟で競争すれば、兄弟間の協力関係を築くことができません。
ライバル関係というのはかなり無駄が多いのです。例えば、電機メーカーA社とB社が協力すればより良い製品を出せそうなものを競争して五十歩百歩のものを出しています。
3、競争は他人への依存を助長する
競争に参加するのは人からの賞賛が欲しいからです。
勝つことでなんとなく優れた人間なような気がします。
そうすると、自信の源を他人の評価と基準に依存することになります。
自分を信じるのに、他人の評価が必要ということになり、それはもはや自信ではありません。
他人の評価に依存した打たれ弱い人間になってしまいます。
競争に依存しないこと
競争に勝つことで自分に対する価値を確認したり、自信を持ったりするのでなく、単純に遊びとして楽しむことが大事です。
ある社会学者は言います。『ナンバーワンになることの代案はナンバーツーになることではなく、心理的に自由になってランク付けと無縁になることだ』
競争自体に善や悪があるのではなく、競争に対する姿勢に善や悪があるのですね。
ちょっと競争を悪く言い過ぎた気もしますが、内面的に自由に生きていきたいですね。